水彩で春を描く。〜プリムラ〜 Primula
今回は1月から短期絵画基礎コースに参加しているIさんが水彩絵の具を使って描いたプリムラ(サクラソウ科)を紹介します。
教室に通い始めて4ヶ月。鉛筆デッサンなど基礎を学び、今回3枚目の作品は水彩画。
4回のレッスンに渡って、プリムラの鮮やかな花びらやこの植物の特徴でもある凸凹の葉をしっかり捉えて表現し、完成した花は今にも画面から飛び出るくらいにリアルです。しかも水彩絵の具に触るには高校時代以来だとか。
この素敵な作品が出来るまでの過程をこっそりお見せしちゃいます。
One of the student made a beautiful painting with watercolor. She painted a plant "Primula". The beautiful colors and great use of light and dark colors, makes it almost a real Primula!
①まずはいつものように木製パネルに紙を水張りし、小さな紙にエスキースをして作品の構図を決めます。(上写真の左角)構図が決まったらさっそく鉛筆で下書き。
②大まかな花と葉のボリュームをラフに描き、画面の中にうまく収めるよう進めます。ラフスケッチが終わったら鉛筆を立てて花びらや葉のアウトライン(外線)を追っていきます。
③下書き完成。鉛筆ですでに葉の丸みや凸凹を表現しているのがポイント。下図でモチーフの特徴をおさえておくことで着彩しやすくなります。
④続いて水彩絵の具で着彩。まずはメインとなる花から色を入れていきます。花の中心、雌しべの部分には彩度の高い色をおいて変化をつけ、花びらにも色をいれます。この時、中心から外側に筆をはしらせて花びらを表現します。
メインの花。細部までこだわりが見えますね。
⑤残りの花や葉っぱを着彩していきます。最初に塗ったメインの花を基準にバランス良く絵の全体に色をおくことが大事です。絵の具を混ぜて花びらの違いを表現。Iさんの観察力はすごい。
⑥植物全体の立体感がでるように、光の明暗や影を追っていきます。手前に出ている花びらや葉っぱの細部も細い筆で描き込んでます。
⑦仕上げの段階。細部に手を入れながらも花全体をバランス良く描き進めていくことが大事。
完成!!!
水々しい葉の上に、凛とした鮮やかなジュリアンの花が立っています。慎重に絵の具を混ぜ、細部までこだわったIさんの力作です。
春にぴったりの一枚、自分で描いた作品をお家に飾るのも素敵ですよね。これからの作品が楽しみ!